« 鳳南繁盛・・・を希望 | トップページ | ネオ・ショーワ »

様子見打法

鳳南卓。昨晩も無事に1回できた。1日1対戦って将棋の対局かよ!ってツッコミは無しで。見方を変えれば、牌譜の検証とかブログへ自戦記を載せるには、対戦数が少ない方が深く掘り下げられて良いかも。と、プラスに考えたい。

さて。先日の記事で、今は様子見の打ち方的なことを書いたと思う。こりゃ別に力をセーブしてるとか、そんな不遜なことじゃない。昭和系らしく、状況次第で打ち方を変えてるってだけで。様子見以外でも、不調時の打ち方とか、もろもろ引き出しにしまってある。

もちろんそれらはダイレクトに勝ちを狙う打ち方とは異なる。主に傷口が広がるのを防いだり、打ちながらバランス矯正を図ることが目的で、多少の負けも仕方なし的なフォームだ。

常にベストの打牌を心がけた方が長期スパンで収支が良い、というのは机上の理論で、実際にはそれができない人の方が多いだろう。だから、できてない時はどうすりゃいいの?って所に方法論がなけりゃ、十分に活用できないことになる。ちなみに、そうした不調時でも「ベストの打牌を心がけろ」というのは答えにならない。野球でストライクが入らなくなったピッチャーに、「ストライクを心がけろ」ってのはアドバイスとして役に立たないからな。

話が逸れたので戻す。
鳳凰卓で様子見打ちしている理由は、今はまだ色々と測ったり、ピント調整が必要と踏んでるからだ。だいたい、いきなりフルスロットルとか、大人のやることじゃねーだろ。そういう空中分解も怖れぬやり方は理系の若者に任せて、大人は無理せず機をうかがわなきゃな。

つーことで。様子見打ちの例。直近の牌譜から紹介。
終局後に様子見した局面をチェック(ネトマだと牌譜が残るからラク)

       

【1】
東2-2東家。トップ目。絶好のピンフアカアカを聴牌。
思考回路
A)捨牌5mのモロ裏筋でリーチすれば出和了りは期待薄。
B)待ちの6-9mはヤマにある。
C)下家とは初対戦なので打ち筋がわからない。

かりにの読みがアテになる状態なら、リーチで抑えてツモりに行く手。
ここはB、Cの様子を見るため、あえてダマテンを選択。
結果は下家から5800出和了り。

【1の結果】をチェック
B)OK
C)一通り見たことで、タイプを把握。

【2】
南1南家。トップ目。対面のリーチを受けて、1m引きの聴牌。
思考回路
D)リーチに5pは通る。
E)5p切ってのカン8pならほぼ脇から拾える。
F)この手を和了り切れば、この半荘は取れる。
G)ただし、読みが外れて赤5pで刺されば満貫。
H)9p切りのカン6p待ちでは和了り目薄い。

踏み込むなら5p切り。そこをあえて無理せず9p切りとして、D〜Hの読みをチェックしにいった。結果リーチが1-4pで出和了。カン8p待ちに取れば自分の和了だった。この和了逃がしが響いてこの半荘は2着。

【2の結果】をチェック
D)OK
E)OK
F)OK
G)OK
H)OK

てな具合に、自己のアンテナの精度を確認していく。つまり、意識的に次手を打つことで局面全体をチェックしよう、というのが様子見打法の根幹だ。例えば【2】の時にカン8p待ちにして和了りを取っちまうと、その後の展開(F.G.Hあたり)が見れなくなってしまうだろ。

そうこうしながら、ピントが合ってきた所でギアチェンジするのが正しい雀ゴロってもんで。状態しだいで、次からは突っ込んだ打牌をしてもいいか、とか諸々の判断をしていく。

・・・なーんて書くと、様子見が終われば勝てそうな口ぶりだけど、それは誤解。あくまでゴロ的アプローチという方法論であり、数値化できる類の話じゃない。実際に上下どっちに転ぶかは保証できないぜー(≧∇≦)ムセキニン


|

« 鳳南繁盛・・・を希望 | トップページ | ネオ・ショーワ »

コメント

1日1対戦って将棋の対局かよ!
じゃなくてw
こういう細かい読みはすごい参考になります。
数字重視のデジタルとは違う、対人的、ゴロ的?wなアプローチもおもしろいとおもった。

投稿: なめとん | 2009.03.15 23:48

 相手の打ち筋を見極めるってのが、昭和っぽいなーw
 でも人が限られてる鳳凰卓だと意外とバカにできないかも。

投稿: Kevin007 | 2009.03.16 00:16

鳳凰卓で頻繁に同卓してるから、かなり打ち筋を解析されてそう・・・。
対戦相手のことを知るってことは、大事ですよね。

投稿: すずめクレイジー | 2009.03.16 01:53

初めまして,とある知人に雰囲気が似てるなーっと勝手に思いながらちょこちょこ拝見させていただいてますm(__)m
一つ教えていただきたいことがあり・・・
【2】のDで5Pは通ると読まれた理由を,よければ教えてください(^^;;

投稿: gerrard | 2009.03.16 08:37

すごくゴロ的なアプローチですね!
素晴らしい!!
こういう事書いてくれるゴロの方って少ないので、とても参考になります。

一歩引いた所からゆったり場況を見渡す麻雀も、時には必要ですよね~
特に雀荘とかで「一晩同じ面子になるだろうな~」という手合いが揃った時に1、2ゲーム見に回ったりするのは
大怪我しないための有効なリスクヘッジだと思っています。(例によって根拠レスですがw)

アンコロキングさんは
鳳凰の東南をある程度面子が固定された雀荘に見立てて
戦略を練っているのですね。
ネット麻雀でコレをやる人って、他にどれだけいるんだろう?

文章を拝読する限り

「踏み込みと、視野が狭くなる」
「読みをゲームのテーマに合わせて使う(突き放す)」
「展開のイメージと手筋の方向性を対応させる」

という、実に雀ゴロ的な哲学が見え隠れしているように思えます。

う~ん、私はまだ東風の雑魚なのですが
東南に行って戦いたくなってきた・・・

投稿: 巷の打ち手 | 2009.03.16 10:56

アンコロさんのこういう記事大好きっす(≧∀≦)カッコイー
真似してみても生兵法怪我のなんとらやでうまく行かないでしょうね…

投稿: クロサギ | 2009.03.16 14:33

なめとん さん
あざーっす!数理的アプローチはなめとんさんに任せます。
適材適所ってやつですか?これ(≧∇≦)


Kevin007 さん
これねー、下家以外は知ってる方なんですよ。一人だけ知らないと余計気になるじゃないっすか。全員初対面だと、けっこうどうでも良かったりw


すずめクレイジー さん
同卓者の手応えを見るのは、リアルじゃ普通だし、
習慣っつうか、感触を確かめる程度っす(≧∇≦)

すずめさんとの対戦では、いつぞや、ドラ南(自風)と9sのバッタをダマに構えられたシーンが印象に残ってるかなー。結果おれが南で刺さったんですが。789の三色にも変えられる手だけど、そのままだと南の片和了りなんで天鳳じゃリーチが多数派でしょう。 あーそう来るのか、と思いましたわーw


gerrard さん
ちわー!5p通る理由っすかー。うーん、難しい質問だー(;´▽`A``
そこは無意識下で処理されてることなんで、言葉に乗せられないんですよー。逆に言うと、だからこそピント合わせが必要なわけで。理由を説明できる読みには、そもそもピントとか必要ないっすから。

むりやり言葉にすると、宣言牌2pで5-8p待ちが残るほどのゆとりを感じなかったってことかなー。ピンズなら素直にソバテンの1-4、3-6pが本線とみてました。ピンズのカンチャンはちょいケアだけど、その場合この打ち手は即リーしないタイプだし、っていう普通の読みも絡めてます。


巷の打ち手 さん
「次手打ち」とか耳慣れない言葉かと。補足させてくだせー。
ベストと思われる一打を「本手」としての「次手」ってことっす。
意図的に次手を打つことで局面が長く見れるんですよ。・・・と、そう書くと格好良いけど、ようするに、ヌルく打つことで和了(決着)を遅らせてどうなるか見てみようってことです。長く続けていく中での柔軟体操って感じかと(´∀`*)


クロサギ さん
あざーす!あとはアカサギさんの到着を待つだけっす(≧∇≦)

投稿: アンコロキング | 2009.03.16 22:49

最近見始めてなかなかするどいかなって思ってたんだけど
正直今回の対局は微妙…ってか残念

まず全体的に弱気だなと
もちろん回すべき箇所もあった
それでも「そこも回るのかぃ!」と思うとこが目立ってた

今回の一番の分かれ目が南3のホンイツ手ですよね

あれはまあ結果はどうなってたにしろあの1pは鳴くならチーじゃなくポンできなきゃ負け組みとさえ感じました

しかもひどかったのがチーの打牌で中を残したところ
これまた結果はどうなるか分からないけど「点」じゃなく「線」で見たとき、あの点棒状況でめーいっぱいに構えられないのはどうなのかと

もちろんピンズの下の薄さを感じて中を重ねたいと思っての打牌でしょうが上手い人と囲んでいる時ほどあの順目でのション牌(じゃなかったらスマン)には期待できないって展開の方が自分の経験上多いんですがこれまたどーでしょーかね

んまああーなったらオリるしかないっすよね

それと思わず2回も戻して見てしまったのはどの局か忘れたけどリーチ(フリテン)の一発目に2sをぶった切ってたやつ あれはどういう思考だったんですかね?w

いろいろ書いてしまったけど少しでも納得させてほしいので
返信期待してます

投稿: イチ | 2009.03.16 22:57

イチ さん
コメあざーっす!
ご指摘は大筋でその通り。これじゃあんま勝てないでしょうw
ただ、記事タイトルにもあるようにテーマが「様子見打法」ですから!
本文中にも「勝ちを狙う打ち方とは異なる」と書いてますよー。

視点が違うみたいなんで、噛み合わないレスになるかもですが、一応。
これ、東場で序列ができた時点で、もう勝負行ってないんです。(南1でW南仕掛けた局面でも和了を取りに行ってないことも書いてあります) だから、分かれ目も何もなくて、南3の混一も形は仕掛けちゃいるけど、完全に受けてるんですよ。なので、ドラ周りの2、3pよりも1p対子を残したかった。中残しも同じ理由。南を叩けた時だけ前に出る気ではいましたが、他は行く気なし。

リーチに2s切ったのって東4っすかね?だったらリーチの現物だから。ポンされてるので河からはなくなっちゃてるけど。あと他に2s切った局面ってあったかなー?

投稿: アンコロキング | 2009.03.17 01:01

返信ありがとーございます
自分の中のアンコロ像が崩れずすみましたw

なんか大きなお世話コメっぽくてすみませんでした
言い訳だけしとくと記事だけ先日読んで今日対局拝見させてもらったのでこんな変なコメしてしまいました

自分もまさに状況順応型の打ち方を心がけてるんですが
フリーもネト麻も緒戦は様子見から入らず全力で入るようにしてます

一通り思いっきりやってみて変な感じなら様子見というか
例えば役牌を1鳴きするところをトイツ落とししてみてその後の展開を鳴いた時と比べながら2通りの展開を現実と頭の中で進めていって、そのあとすぐリーチが入ったりすると凄く感触がいいのでじっくり一発決める機を待って手が入ったら一気に前に出る…的なそんな感じです

まあそんな感じでちょっと違う気もしますがスタイルで言えば似たもの打ち手だと勝手に思ってますのでこれからのご活躍期待しております

ちなみに2sの件、勘違いです 失礼しましたあ

投稿: イチ | 2009.03.17 01:38

イチ さん
そうでしたかー。何にせよ、牌譜を追ってもらえたなんて、嬉しいっすねー。
じつは、この対局は様子見の例だけど、翌日の対戦ではちょっと踏み込んで打ってるんですよ。それを次の記事で取り上げて、対になるような記事構成を考えてました。気が向いたらそちらも眺めてみてくだせー(´∀`*)カミングスーン

状況順応型は、天鳳では「流れ派」とか「雀ゴロ系」とカテゴライズされるようで。これまで「流れ・ゴロ系はネットでは勝てない」が定説とのこと(by福地ブログ) なんとか覆したいところっすねー。

投稿: アンコロキング | 2009.03.17 03:58

雀ゴロがネットで勝てないことはないと思います
リアルだと場の雰囲気から読み取れる情報量が多いからネットとの差が出ているのかと…
ネットだと負けるってのはやはり腕の差ですね
アンコロさんはしっかりしてるから余裕ですよ

投稿: | 2009.03.18 22:40

名無し さん
あざーっす!
ただ、しっかりも余裕もないと思いますがー(;´Д`)ゝ
足りないところは根性でカバーする方向で。

投稿: アンコロキング | 2009.03.19 16:21

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 様子見打法:

« 鳳南繁盛・・・を希望 | トップページ | ネオ・ショーワ »